熱中症

1.熱中症の病態とは
 熱中症は、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分 のバランスが崩れ脱水となり、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態となり、色々な症状を呈します。屋外だけでなく、室内で何もしていないときでも発症し、 救急搬送された場合でも死亡することもあります。
 特に沢山発汗した傷病者は、自分自身でOS-1などの経口補水液などのペットボトルを開け飲用すれば、塩分やミネラルも一緒に補うのが出来ます。但し、自分自身で開ける事が出来ない場合、点滴投与など治療が必要となります。


2.熱中症の予防
 熱中症予防に大切なのは早めの水分補給!
 熱中症にならないために必要なのは、何といってもこまめな水分補給です。「のどが渇いた」と気づいてから飲んでいては遅いので、のどが渇く前にお茶(ノンカフェイン)や水などで水分を補いましょう。このとき、冷たいビールやアイスコーヒー、ジュースなどで水分補給をするのは禁忌です。アルコールやカフェインは尿の量を増やし、摂取した量以上に水分を排出してしまうこともあります。
 またジュースや炭酸飲料など糖質が多いものを選んでしまうと、血糖値が急上昇して肥満の原因になってしまいますので、飲みすぎには注意しましょう。何もしなくても1日1200mlの水分が失われるので、1日あたり1500ml(1.5L)~2000ml(2L)の水分補給を目安にしましょう。特に寝ている間には大量の水分が失われています。就寝前・起床後にコップ1杯の水を飲む習慣つける事が肝要です。


3.暑さ指数
 暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として、1954年にアメリカで提案された指標です。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です。
 上図のグラフからも、暑さ指数(WBGT)が28℃(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加する様子が分かります。
※上図のグラフは、平成17年の主要都市の救急搬送データを基に日最高WBGTと熱中症患者発生率の関係を示したものです。
引用文献:環境省 熱中症予防情報サイト www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php


4. 治療について
 熱中症予防していても、手足の攣りや立ちくらみ、頭痛など発症した場合は、点滴による早期治療を行う事が必要です。肝機能障害や腎機能障害がある場合は、入院して様子をみます。

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