耳鼻咽喉科のご紹介

 耳鼻咽喉科の診療内容は、「話す、聞く、(匂いを)嗅ぐ、食べる」という大切な感覚器のトラブルと密接に関連しています。これら「健康な人であれば、当然できていること」を回復することは、患者さんのQOL(生活の質)を高めることに他なりません。
 当院では順天堂大学医学部付属順天堂医院(耳鼻咽喉・頭頸科)のご協力により、さまざまな手術を行っております。手術を希望される方は、常勤医師の診察が必要となりますので、月〜水の午前中に受診いただけますと幸いです。

  • 新型コロナウイルスの感染蔓延に伴い手術予定の方には入院1週間前に唾液でコロナウイルスPCR検査を受けていただきます。
  • 手術日の1ヶ月以内に術前検査を施行します。(血液検査、レントゲン、心電図、呼吸機能検査)半日程度で検査は終了します。結果に応じて他科の受診が必要であれば受診いただきます。

以下主な手術症例の入院日数を記載します。

▼手術症例入院日数目安
疾患名 手術名

入院日

手術日

退院日

宿泊数

のど

習慣性扁桃炎/IgA腎症 扁桃摘出術 6泊7日
声帯ポリープ 顕微鏡下喉頭微細手術 4泊5日

みみ

滲出性中耳炎 鼓膜チューブ留置術(小児) 2泊3日
慢性中耳炎 鼓膜形成術 2泊3日

はな

慢性副鼻腔炎 内視鏡下副鼻腔手術 4泊5日
アレルギー性鼻炎 後鼻神経切断術 4泊5日
鼻中隔湾曲症 鼻中隔矯正術 4泊5日

その他

顎下腺唾石症(口内法) 唾石摘出術 2泊3日
リンパ節腫脹 リンパ節生検術 1泊2日
甲状腺腫瘍 甲状腺切除術 4泊5日
耳下腺腫瘍 耳下腺切除術 4泊5日
顎下腺腫瘍 顎下腺摘出術 4泊5日

▼急性疾患に入院適応及び入院日数目安
(症状に応じて前後します。必ずこの限りではございません。)
適応 入院期間目安
急性扁桃炎 食事摂取困難 6泊7日
扁桃周囲膿瘍 膿の貯留/食事摂取困難 6泊7日
突発性難聴 糖尿病合併時 6泊7日
顔面神経麻痺 糖尿病合併時 11泊12日
急性喉頭蓋炎 呼吸苦しい 重症度に応じて、転院となる可能性があります。
めまい 体動困難 6泊7日

●悪性疾患の取り扱いについて
明らかに悪性が疑われるもの、診断が確定したものに関しては、順天堂医院(本郷)の専門外来へ紹介とさせていただいております。

●はなの手術を検討されている方へ
大まかな流れや必要を解説します。
個々の症例によって検査項目が変わってきますので、あくまで一例です。

【手術1か月以上前】
診察 手術適応の有無の判断を行います。
初診でCT、ファイバー検査施行した場合には3割負担で7,000-8,000円程度です。
血液検査などを施行した場合には項目に応じて3,000〜5,000円程度上乗せされます。

【手術1か月以内】
術前検査施行(心電図、胸部レントゲン、血液検査、呼吸機能検査、嗅覚検査)

※血液をさらさらにする薬を内服している方は休薬が必要となります。かかりつけ医師に休薬の可否を確認いたします。
※術前検査で異常を認める場合には適宜受診が必要となることがあります。

【おおよその術前検査費用】
鼻手術の場合=3割負担で14,000円前後(検査項目によって増減します。)

【手術2日前】
来院の上PCR検査施行

【手術前日〜退院】
(木) 入院
(金) 手術
(月) 退院

【手術費用】
※術式や両側、片側によって変わります。

慢性副鼻腔炎(両側の場合)
3割負担 25万前後(高額医療費制度を使った場合収入に応じて35,400円〜20万円程度となります。)
高額医療費制度に関する詳しい計算方法は、こちらをご参照ください。

アレルギー性鼻炎(後鼻神経切除術の場合)
3割負担 26万前後(高額医療費制度を使った場合収入に応じて35,400円〜20万円程度となります。)

好酸球性副鼻腔炎(難病指定を使用した場合)
自己負担額 2,500〜30,000円(収入に応じて変わります)

・申請に関しては医師の診察の上基準をクリアする必要があります。
・申請が必要と認められた方は申請が必要となります。
・江東区で申請される方は保健所が窓口となっています。
・お近くの保健所にご相談ください。 保健相談所担当地域一覧

好酸球性副鼻腔炎について(新たな治療方法も含めて)

 好酸球性副鼻腔炎はアレルギーが深く関連する副鼻腔炎です。通常の副鼻腔炎と異なり、とても再発しやすく治療が困難な疾患のひとつです。
 難病疾患に指定されております。主な症状は鼻づまりや嗅覚障害です。喘息に合併していることが多く、すでに喘息と診断されている方で先ほどの症状がある方は一度耳鼻咽喉科に受診されることをお勧めします。また嗅覚障害や鼻づまりが長期間継続している方も一度チェックが必要かと思います。
 診断には CT や内視鏡検査に加えポリープの病理検査が必要です。
 治療法は内視鏡での鼻の手術をメインとし、ステロイドの内服や点鼻薬を使いコントロールをしていきます。
 最近ではデュピクセントという抗体製剤が発売され積極的に使用されています。
 手術や内服治療でコントロールが難しい症例では使用が考慮されます。注射製剤となり2週間から4週間に1度投与することになります。
 注射の薬になりますが、医師からの説明を受け手技に慣れていただければご自身で注射していただくことも可能です。
 治療抵抗性の方でも比較的効果を示すことが多く、今後も好酸球性副鼻腔炎の治療の主役として期待されています。
 当院の外来でも処方することが可能ですので、好酸球性副鼻腔炎でお困りの人は受診を検討いただけましたら幸いです。
 診断基準に合致していれば当院から難病指定の申請も提出することが可能です。
月、火、水に担当医師がおりますので、そちらに受診いただきますと治療のご相談ができます。

スギ花粉症の症状がひどく困っている方へ

 既存治療で効果不十分な方には抗体製剤のゾレアが使用可能です。担当医へご相談ください。

主な流れ
初診
・アレルギー性鼻炎の診断
・血液検査(スギの特異的IgEが3+以上であることを確認、総IgE値をチェック)
 → 以前に検査をしたことがある人は省略可能
・点鼻ステロイド、抗ヒスタミン薬の処方

再診(1週間以上経過後)
・症状が重症かつ、投薬治療で効果がないことを確認
・初回でIgEのチェックをされていない方はチェック
・IgE値、体重に応じて投与量を決定→投与開始

副鼻腔疾患のウイークエンド手術

 慢性副鼻腔炎の内視鏡手術やアレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術を、4泊5日程度で行います。@木曜日入院、金曜日手術、月曜日退院のスケジュールです。A重症の慢性副鼻腔炎、喘息、循環器疾患、糖尿病など他疾患の管理が必要な場合は、@のスケジュールが適用されない場合があります。



難治性アレルギー性鼻炎に対する新しい手術

 鼻漏とくしゃみの重症例や根治術を求める場合は、後鼻神経切断術を行います。手術は全身麻酔のもとに、基本的に内視鏡によって行われます。
 直径4mmの内視鏡を鼻腔に挿入し、粘膜を焼きながら神経まで進んで切断します。この時、近くを走行する血管も切断しますが「ハーモニック・スカルペル」という超音波凝固装置を使うことで、出血をおこさずに血管とともに神経を切ることができます。
 神経は切ったままにしておくと再び新しい神経が伸びていき鼻炎が再発することになるので、鼻腔内の軟骨でふたをするような処置をします。これによって術後の再発のリスクが大幅に低下します。手術にかかる時間は片側10分程度で、両側を手術しても前後の処置を含めて30分〜40分で終わります。以前の手術方法ですと、ドライアイと上あごのしびれなどの合併症が起こることがありましたが、現在の改良された方法ではほとんど合併症がなくなりました。

耳下腺腫瘍・甲状腺腫瘍手術

 入院は基本的に1週間程度ですが、腫瘍の状況により入院期間の短縮は可能です。
 一方、合併症等により退院が延期になる可能性があることをご了承ください。

-耳鼻咽喉科 診療スタッフ-
 耳鼻咽喉科医師 野島 暁人 のじま あきひと
出 身 校  日本大学
専門分野  耳鼻咽喉科一般
資  格  耳鼻咽喉科専門医
コメント  好酸球性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎等鼻疾患の治療に力を入れています。
 新しく使用可能となった抗体製剤も適応があれば積極的に使用していきますので、お困りの方はご相談ください。

手術・検査実績(2019年)

部位・術式 件数 聴覚機能検査 件数
■鼻下手術
 鼻中隔矯正術 8  標準純音聴力検査  1,319
 内視鏡下副鼻腔手術V型 12  標準語音明瞭度検査 45
 内視鏡下副鼻腔手術W型 5  簡易聴力検査  2
 粘膜下下鼻甲介骨切除術 4  ティンパノメトリー 936
 後鼻神経切断術 1  耳小骨筋反射検査    53
 鼻粘膜焼却術 26  電気味覚検査  44
■耳科手術  鼻腔通気度検査 256
 鼓膜切開手術 33  重心動揺検査 297
 鼓膜チューブ留置術 12  耳鳴検査 51
■その他手術  平衡機能検査(赤外線カメラ) 18
 口唇腫瘍摘出術(粘液嚢胞摘出術) 4  静脈性嗅覚検査 33
 咽頭異物摘出術 1
 扁桃周囲膿瘍切開術 2
 口蓋扁桃摘出術 6
 アデノイド切除術 10
124 3,054