循環器内科(じゅんかんきないか)  - Cardiovascular Medicine -
診療科・部門紹介 
   
2022/08/01  更新 

  • 循環器内科は、田宮栄治顧問(元副院長)がJR東京総合病院より当院に赴任した2002年3月に新設されました。
  • 2003年にシネアンジオ装置を導入し、急性心筋梗塞や冠動脈疾患に対する経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention: PCI)を開始しました。
  • 2009年12月より、わが国に於ける心臓カテーテル法の草分けといわれる、順天堂浦安病院 前循環器内科教授(順天堂大学名誉教授、江東病院顧問)の加納達二先生に月・水・金の外来を行っていただき、診療のみならず学会発表や論文のご指導もいただいております。
  • 田宮顧問(順天堂大学循環器内科客員教授)は東邦大学大橋病院で学び、1991年に前任のJR東京総合病院にてPCIを導入しました。
  • 当科の高部智哲部長、松本貴宏副部長もPCIやペースメーカ植込み術などの熟練した術者です。特に新東京病院より松本貴宏副部長が赴任後は、PCIと下肢の閉塞性動脈硬化症に対するPTA(経皮的血管形成術)の件数が増えました。さらに高部智哲部長が聖路加国際病院循環器内科の横山泰廣医師より学び、2014年に不整脈のカテーテルアブレーションを当院に導入しましたが、その件数も昨年よりかなり増えました。 
  • 2012年より、北3階病棟に心臓病専門の治療室(ハートルーム)2床を設け、重症患者さんによりきめ細かな診療を行っていますが、将来はCCU開設を目指しています。当科も放射線科、生理機能検査室や超音波検査室の多大なる協力により、親切で誠実な医療を行っていると思います。
  • 2019年7月に順天堂大学より山下晴世先生を循環器内科部長として招聘し、高部智哲部長と共に、当科の運営をお任せしています。
  • 2020年4月に、富士宮市民病院より梶原淳先生が赴任しましたが、PCIなどを安心して任せられる先生がさらに増えました。今後も近隣の医療機関とより緊密に連携し、PCI、PTA、ペースメーカやカテーテルアブレーションなどの件数を増やしてまいりたいと思います。
  • 特に無症状+心電図正常+心エコーやホルター心電図正常の患者さんでも冠動脈疾患が頻発しています。冠危険因子がある患者さんへは、積極的に冠動脈CTのご紹介をどうか宜しくお願い申し上げます。また不整脈のアブレーションも、有害事象なく多く行っていますので、ご紹介をどうか宜しくお願い申し上げます。  
※ 当科は循環器専門医を目指す後期研修医を募集しております。他科研修も可能です。
循環器内科 研究業績目録  循環器内科 学会発表
 江東病院に於ける心臓カテーテル検査件数の推移      
心カテ PCI ペース
メーカー
PTA RFCA
2020 354 164 48 56 54
2019 695 162 39 68 60
2018 834 219 48 54 37
  • PCI(Percutaneous coronary intervension)  …経皮的冠動脈インターベンション
  • PTA(Percutaneous transluminal angioplasty)…経皮的血管形成術
  • RFCA(Radiofrequency catheter ablation)  …カテーテルアブレーション
Q. 心臓カテーテル検査とは、どんな検査ですか?
手または足に局所麻酔をした後、カテーテルと呼ばれる細長い管を心臓まで到達させ、冠動脈内に造影剤を流し込みX線撮影をします。血流を確認しながら、冠動脈、左心室や動脈の診断を行ないます。冠動脈や足の動脈に有意な狭窄が認められれば、PCIやPTAを行います。

 ■80列コロナリーCTのご紹介                 顧問 田宮 栄治
  • 当院には80列超高速ヘリカルスキャンCT装置(Aquilion PRIME:東芝製)が導入されています。従来の64列と比べて「短時間で撮影できる」ため、より低被曝でかつ解像度が良く、心拍数を50〜60まで下げなくとも良いといった特徴があります。冠動脈の形態・狭窄のみならず、ある程度ですがプラークの性状まで分かります。
  • 実際の検査手順は、まずかかりつけ医からの「ご紹介状」をお持ちの上、循環器内科を受診していただきます。採血等を行い、承諾書をいただいてCTの予約を行います。
  • 検査当日は循環器内科医師立会いの下に、血圧測定、心電図モニターを行い、静脈を確保した後、ニトロ舌下と造影剤約60mlを注射します(必要に応じて、超短時間作用型β遮断薬を静脈注射します)。
  • 翌日には結果が分ります。

80列CT

心カテ
図2 右冠動脈(軽度狭窄例)

80列CT

心カテ
図3 左冠動脈(高度狭窄例)
  • 図2は冠動脈軽度狭窄、図3は高度狭窄の実例です。左側が80列CT、右側が心臓カテーテル検査です。両者は大変近似していますが、CTの方が狭窄が少し誇張され、石灰化部位の狭窄は「石灰化によりややマスクされる」という難点があります。
  • 次にコロナリーCTの適応です。狭心症が疑われる患者さんは勿論ですが、心電図が正常で症状がない患者さんでも、狭心症は頻発しています。また65歳以上の3人に1人は、急性心筋梗塞が生じても無痛と言われています。
  • 以上より、症状がなくとも@DM歴が長いA動脈硬化のリスクファクターが多い(特に喫煙)B心電図の異常C心不全の患者さんは冠動脈疾患が疑われますので、コロナリーCTをお勧めします。

循環器器内科 診療スタッフ
 顧問   加納 達二 かのう たつじ
出 身 校  順天堂大学大学院 
専門分野  循環器内科
資  格  医学博士
 順天堂大学名誉教授
 日本循環器学会認定 循環器専門医
 日本内科学会認定医
 日本心臓病学会特別正会員(FJCC)
 日本心不全学会特別会員
 日本循環器学会地方会評議員
 日本医師会認定産業医
コメント  順天堂大学医学部循環器内科医師として約40年間、順天堂医院、順天堂浦安病院で勤務しておりました。このたび当病院での循環器内科外来[月・水及び金曜日の午前中]を担当させて頂くことになりました。患者さんとの対話、問診、診察を大切にして外来をさせて頂きます。

 顧問   田宮 栄治 たみや えいじ
出 身 校  広島大学 
専門分野  心臓のX線CT、循環器内科一般、心臓カテーテル検査(診断と治療)
 和文総説約140編(学会抄録などを除く)
 著書1 捨てる心電図拾う心電図 日本医事新報社
     村川裕二教授と田宮栄治 共著
 著書2 みるみる心電図 医学出版
     村川裕二教授と田宮栄治 共著
 ※「みるみる心電図」 系統連載一覧
 著書3 深読みしない Dr.田宮&Dr.村川の
 心電図ディスカッション 日本医事新報社
     村川裕二教授と田宮栄治 共著
資  格  医学博士
 順天堂大学循環器内科客員教授
 国際脈管学会正会員(FICA)
 国際脈管学会membership committee co-chairman
 日本循環器学会専門医
 日本内科学会指導医、認定医
 日本東洋医学会専門医
 日本心臓病学会特別正会員(FJCC)
 International journal of Angiology Editorial Board
 日本循環器学会地方会評議員
コメント  豊富な臨床経験を生かして、慎重かつ良心的な治療を行っていると自負しております。

 循環器内科部長 山下 晴世 やました はるよ 
出 身 校  琉球大学
専門分野  循環器内科一般
資  格  医学博士
 日本循環器学会専門医
 日本内科学会総合内科専門医、認定医
 日本リハビリテーション医学会認定臨床医
 日本医師会認定産業医
コメント  地元に役立つ医療を提供できるよう、頑張って参ります。

 循環器内科部長 高部 智哲 たかべ ともさと
出 身 校  弘前大学
専門分野  循環器内科一般
資  格  医学博士
 日本循環器学会専門医
 日本内科学会総合内科専門医
コメント  どうぞ宜しくお願いいたします。

 循環器内科副部長 松本 貴宏 まつもと たかひろ  
出 身 校  広島大学 
専門分野  虚血性心疾患、末梢血管疾患
資  格  医学博士
 日本内科学会認定医
 日本内科学会総合内科専門医、指導医
 日本循環器学会専門医
 日本心血管インターベンション治療学会認定医、専門医
 日本脈管学会 脈管専門医 
コメント  地域の医療に貢献できるよう、日々努力を続けて行きたいと思います。

 循環器内科医師 梶原 淳 かじはら じゅん   
出 身 校  浜松医科大学 
専門分野  循環器内科一般
資  格  日本内科学会総合内科専門医
 日本循環器学会専門医
 日本心血管インターベンション治療学会認定医
 日本救急医学会認定ICLS・BLSコースインストラクター
コメント  丁寧な診療を心掛け、努力致します。皆さまのお力になれるよう頑張ります。

 循環器内科医師 山本 翔一 やまもと しょういち 
出 身 校  慶應義塾大学 
専門分野  循環器内科一般
資  格  日本内科学会認定医
コメント  生活・服薬次第で健やかに過ごせる当科の醍醐味を、患者さんと共有して行きたいと思います。

 ■当科での狭心症治療例
  • 狭心症は心電図が正常であってもしばしば隠れています。そのために運動負荷心電図などを行い、心拍数を増加させて狭心症特有の心電図変化が生じるか否かを調べる必要があります。
  • 症状は締め付け感、圧迫感で、部位は前胸部を中心にやや左側です。左上肢、歯、顎、咽頭や喉頭に放散することもあります。発作は心筋酸素消費量が増加する午前中に多く、持続時間は数分でニトログリセリン舌下後数分以内に消失します。チクチク感や数秒以内に発作が消失するような症状は、狭心症の典型症状ではありません。
  • しかし、高齢者や重症3枝疾患では息切れなどの非典型的な症状を呈したり、症状がない場合も多くあります。75歳以上の急性心筋梗塞の約50%以上は胸痛を認めなかったという報告もあります。
  • 下図1〜3は咽頭痛のみの狭心症で、PCIにより著効を示した症例です。
    本症例は当科後期研修医(当時)の曽根医師が、「胸痛なく咽頭痛のみを主徴とする狭心症の1症例」として海外の雑誌(Sone M, Tamiya E, et al: Angina pectoris with pharyngeal pain alone: a case report. Angiology 2008 Apr 2)に論文を投稿したものです。ご参照頂ければ幸いです。
→方向の血管が狭窄しています。 図1
心筋を栄養する3本の冠動脈の内、1本(左前下行枝)に99%狭窄を認めました。

→方向の血管が狭窄しています。
PCIの実施 図2
病変に対し、PCI(ステント留置)を行いました。ステントはバルーンの外側にマウントされています。バルーン拡張後にバルーンとガイドワイヤーを抜去します。
冠動脈に差し込まれたバルーン(風船)とガイドワイヤー
PCIの実施
冠動脈の狭窄が消失しました。 図3
PCI後の狭窄の様子。

冠動脈の狭窄が消失しました。